パンの焼き色はどのくらいがお好きですか?
皆さん、いかがお過ごしでしょうか?
今日は、パンとお砂糖の関係と言うお話をお伝えしたいと思います。
皆さんは、パンやお菓子を作ったりされますか?
よく作られる方はご存知かと思いますが、パンやお菓子を作る料理も実は、科学が深く関係しているそうです。
先日、ある大学の科学講座を受講する機会があり、その時に来られていたゲストの方が、製品の分析などをする職業に就かれていた理系の方でしたが、その方は転職をされてパン屋さんを現在は営んでいらっしゃいます。
パンを作る時に、どの様な配分にすればもっとおいしくなるか、もっと自分が作りたいものに近づくのかを科学の視点から考えたりされるそうです。
そのお話を聞いた時に、「パン作りで一番重要な過程は、お砂糖の量を決めること」だとおっしゃっていました。
そこで今日はパンとお砂糖の関係を少しお話したいと思います。
お砂糖の働きは、色々とありますが、大きくは4つ挙げられます。
1:甘さを調整する
これは、もちろん皆さんがご存知の通り、甘いパンを作るのには大切ですよね。
2:日持ちをさせる
パンは、時間の経過と共に水分が蒸発していき、固くなっていきます。お砂糖は、吸水性や保水性があるので、乾燥を防いでくれて、長持ちさせてくれます。
3:イースト菌の栄養になる
パン作りにはイースト菌は欠かせませんが、イーストは、糖分を栄養にして発酵していき、ガスを発生させて生地を膨らませる効果があります。
ですので、お砂糖を多めに入れるとふっくらと膨らみやすくなります。入れすぎると膨らまなくなるので注意です。
4:焼き色を付ける
パンは、みなさんどの程度の焼き色がお好きでしょうか?薄らと黄金色になっているのがお好きな方もいれば、少し焦げた方が好きと言う方など様々だと思います。
その焼き色を決めるのが、お砂糖です。砂糖の中のアミノ化合物と化学反応することで、きれいな焼き色が付き、香ばしい風味を付けてくれます。お砂糖の量が多いほど、焼き色が濃くなり、早く焼き色が付きます。
一般的にはグラニュー糖や上白糖を使うことが多いと思いますが、コクや風味を増したい場合には、三温糖やキビ砂糖を使うと良いそうです。
購入してきたパンをトースターで温める時に、いつもと同じ様に設定しているのに、焦げすぎたり、全然焼き色が付かなかったりすることがあると思います。
それは、パンに入っている砂糖の量の違いだそうです。ですので、購入される時に、少し表示を見たりして、糖分の量などもチェックしてみるのも良いですね。
料理も少しの分量や手順の違いで全然うまくいかないことがありますよね。
そこには、細かな科学的な要素がたくさん絡んでいて、美味しい物を作るためには少し観点を変えて挑戦してみるのも良さそうですね。